映画 TIFF 『ティティ』Titi

Ida Panahandeh
イラン
東京国際映画祭2020

 

とても面白かった。イラン映画にサムライの気迫を視るとは思わなかったな。(ツイートでは侍の太刀と書いた)ソレを懐に抱く、火の中に手を差し込む、という太刀筋が見事だった。

病院の掃除婦が迷った入院患者に手を貸す、そんなシーンから始まる物語は、ティティの眼孔と動きから怪しく見える。観察する姿は狡猾そうな女、とまで思わせる。しかし男たちの評価はそうではない。

男達はだれのこともよく見ようとしない。あるのは自分だけ。「断片だけ見たって結局わからないだろ」何もみやしないくせに。

ティティは夫となる人物のことをよくよくわかっている。ティティが"認めた"人物を保護しようとするのは自由に活躍させるためだ。"学問の自由"とも通じる。

そういえば、イブラヒムはどうやってティティから赤子を取り上げることに成功したのだろう。直接的な映像はカットされている。彼の説得が成功したとは思えないが。。

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ポスターを撮ってたので上げる。大きな籠の花やアヒルを両手に抱えてティティが現れたり(去っていったり)、ウサギの毛に埋もれるティティの指とか印象的だった。箱舟を創ったノア(創世記)を崇拝していた彼女は良き運び人になろうとした。

ウサギとアヒル抱えてざくざく歩いてくるティティが好きだった。