金の鳥籠 La jaula de oro


難民映画祭にて。

HPに、

 しかし、待ち受けるのは、想像を超える残酷な結末でした。

とある。
その通り、としか言いようがない。
写真などで見る、美しい光景を見つめる人たちの表情はいつも厳しい。その理由を少し、ほんの少しわかった気がした。きっとおこがましいんだろうけど。「じゃあ代わりにやってみなよ」って言われたらきっとチビる。

まだ幼さの残る女の子が髪を切り、リュックを担いで仲間とともに線路を渡る。

最初、主人公は女の子なんだと思った。でも、突然目の前から消える。仲間の名前を呼ぶ声を残して。
彼女に感情移入しながら見ていたわたしはショックだった。監督に、この映画ひいては現実はそんな生易しいもんじゃないんだって、頬を優しくなでられているのに激しく殴られたような、そんな衝撃だった。
チョークがサラを似た格好の人と認めるシーンがものすごく悲しくて。そこでやっと私は彼女の不在を実感した。
哀しくて悲しくて、でも涙は出なかった。

それからもいろいろな出来事が二人を襲うんだけど、もう何も期待しないでおこうと決めた。そうしてみると本当に彼らが夢をかなえるなんて到底むりなんじゃないかと思えてくる。

フアンの夢はなんだったんですか。